入院って。

寒の戻り、でしょうか?
朝、雪がうっすらと。
厨房の温度も、ここ最近では、10度くらいの寒暖の差があるでしょうか。
仕込みの水温が、毎日違う、今日この頃です。

前回の続きを。

実は、その年の秋、また入院する羽目になった。
もちろん、1年に2回も入院するなど、生まれてから初めて、である。
しかしながら、この際、悪いもんは全部出し切って、すっきりとしたい、
そんな、気分でした。

入院など、暇でかなわん、早く帰りたいと、言う人も多いが、
私の場合、そうでもなかった。

あさ、回診やら、呼び出しやらがないと、
BSで、メジャーリーグを見るのが日課だった。
午後は、ひたすら、好きな本を読み、眠くなったら、眠った。
何年も、アルコールを入れないで眠ったことなどなかったが、
不思議と、夜になると、どれだけ昼寝してようが、眠くなった。

やたらと、本ばかり読んでいるので、同部屋の、元国語教師のおじいちゃんに
「博士」と呼ばれるようになった。
まじめを絵に描いたような、ご老人だった。
司馬遼太郎を語らせると、長かった、が、嫌ではなかった。
楽しかった、むしろ。

心臓バイパス手術をした、あのおじいちゃんは、今も元気で暮らしているだろうか?
今でも、時々、思い出す。

そのころ、すでに、パン、というキーワードは、出てきていた。

食べること、当然、好きである。
作ること、これも好きである。
例えば、イタリアンの店で、美味しい目にあう。
次に思うことといえば、
「どうやったら、家で作れるのだろう?」ということだ。

だから、おいしいフランスパンに出会ってしまったら、
「作りたい」と思うことは、必然であったともいえます。

パンを見よう見まねで作り始めて、思ったこと。
これは、音楽を作るという作業と、とても似ている、

「これは、自分の生業として、長く続けられるかもしれない」

と、あやふやな意識ながら、
確信として、思ったのです。
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by yui-2910 | 2009-03-27 22:33 | 日々の話
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