パン屋になる。 vol.1

パン屋になろうと思い、サラリーマンを辞めた。
しかし、なんのあてもなく、ただ、家でパンを作る。
最初は、楽しいが、ただ、レシピどおり作るだけのことで、
何の根拠もなく、行き詰ってしまう。
そのうちに、気づく。

そんなに、簡単な、ものではない。と。

フランスパンを焼いてみる。
が、クープが開かない、内層の目がつまる、クラストがバリッとしない、など、
何がなんだかわからない。

どこか、いいバゲットがある店で、働かねば。

正直、どこでもやる気さえあれば、雇ってくれると、高をくくっていた。
そうでは、なかった。
当時、中川にあった「ブレッド」の堀さんには、いろいろ相談にのってもらった。
ただ、「ブレッド」は当時、夫婦2人でやっている小さな店だったので、
私の入れる余地はなかったが、
私の働き口を探してくれたりした。

私は、私で、動き出していた。
めぼしいパン屋さんで、職人を募集している店に面接を受けに行ったりした。

結果は惨敗だった。

3軒、断られた。募集してるのにもかかわらずに・・・・。
主な理由は、30代であること。小さい子供がいること。
そして、素人であり、即戦力ではないこと、だった。
あるパン屋では、「未経験者大歓迎」と書いてあるにもかかわらず、
電話口で、年齢と子供が2人と伝えただけで、断られた。
会ってもいないのに。

まさか、働く場所がないとは思わなかった。

もう、どこでもいいから、やとってくれー、と思っていた。
ところが、堀さんは、私にしてくれたアドバイスは、
「スーパーの中のパン屋には行ってはだめ。」
ということと、
「忙しすぎる店も、だめ。」
と、いうことだった。

そのときは、その意味など、さっぱりわからなかった。
とにかく、私は、あせっていた、のだ。
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by yui-2910 | 2009-06-03 22:42 | pann
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