12月8日。

ジョンレノンがダコタの前で銃撃された時、私は中学生だった。
朝、眠たい目をこすりながら飯をかきこんでいたら読売新聞の衝撃的な見出し。

「ジョンレノン、射殺さる。」

この朝の光景は強烈に脳裏に刻まれている。
いや、ただの中坊であり、はっきり言ってその時点で熱心なファンではなかった。
ただ、知っているミュージシャンが死ぬ、しかも銃撃されて死ぬ、という事実が
中学生の僕には、かなりショッキングだったのだ。

音楽に可能性を見出し始めた頃でもあった。
中学生のこづかいでは、なかなか2500円のLP盤など買えるはずもなく、
もっぱら、こまめにNHK-FMのエアチェックにやっきになっていた。
ラジカセに炊飯タイマーを取り付け、日中の洋楽番組まで録音していた。

最後のアルバムとなった「ダブルファンタジー」からスターティングオーヴァーやウーマンが
ジョンレノンが亡くなってから、さらに勢いをましてラジオから流れるようになった。

しかしながら、当時の僕にはなんだか生ぬるいサウンドのように思えてならなかった。
僕はロンドンパンクに夢中だった。
そのせいかビートルズにも見向きもしなかった。
既に無いものを聴いても仕方がないじゃないか、と考えていた。

ロンドンパンクのベースになっていたのは商業主義的音楽の否定でもあった。
であるからこそ、巨大化して拡大再生産している音楽を否定した。
彼らが少年時代に強烈に影響を受けたであろうビートルズやストーンズさえも。

既存の古いものを壊さねばいけないといった、僕の目からみたら、
なんともかっこいいスピリットに写っていた。

しかし、彼らは壊すことはできた、が、新しいものを構築できなかった、のだ。
クラッシュやジャムといったごく1部のバンドを除いては、
皆、消えていなくなった。

ロックは死んだ。とジョニーロットンは言ったが、そうではなかった。
彼らもまた、ロックミュージックに飲み込まれてしまったのだ。

高校に入り、日々の生活にうんざりしていた頃、
ジョンレノンの「ジョンの魂」を聴いた。
「イマジン」を聴き、「ロックンロール」を聴いた。
今でもそうだが僕はビートルズを家で聴いたことがない。
レコードやCDを買ったことがない。
しかし、曲はいっぱい知っている。不思議だが・・。

僕にとってジョンレノンは「愛と平和の人」ではない。
確かに、その側面はあるが、すべてではない。
狂気と紙一重の才能を持った偉大なる「ロックな人」である。

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この「ロックンロール」というタイトルのアルバム。
すべてがカバーである。
ジョンレノンが少年時代に夢中になったであろうロックンロールナンバーをカバーしている
異色なアルバムだ。とても素敵なアルバムだ。

ジョンレノンはあれだけの名声を持ちながら、庶民性を併せ持つ稀有な人だ。
この「ロックンロール」を聴きながら、
あれからもう30年も経つのかと、
なにやらモノ思いに耽りたく、なります。
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by yui-2910 | 2010-12-14 16:49 | 音楽
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