天国の扉。
11月3日、クロスランドタワー展望台、地上から約100メートル。
遠藤ミチロウの富山での久しぶりのライヴ。 そして僕も心待ちにしていたアーティストのライヴ。 1曲目の「Just like a boy」から怒涛のミチロウワールド。 とても還暦を迎えた人物とは思えない。 すさまじい。 アコースティックギター1本でのパンクロック。 鋭利な言葉の洪水。 突き抜けていく絶望感。 もはや、感動的である。 初めて聞いたのは「ザ・スターリン」だ。 もう30年近くも前のことだ。 まだ高校生だ。 初めてみた「ザ・スターリン」は何だかわからないうちに あっという間に終わってしまった。 ただ、ぞくぞくする感じが残った。 その30年の間にアコギに持ち替えたミチロウさんを何回か見た。 いずれも凄いライヴだった。 10年くらい前、金沢の「もっきりや」でのライヴで、 僕はミチロウさんの切れた弦の張り替えをしていた。 1曲ごとに弦は次々と切れた。 「カノン」や「シャンソン」などのスローな曲でのみ、 一息入れることができた。 懐かしい思い出、である。 ミチロウさんは福島の二本松市の出身だ。 MCで二本松に住んでる母親の近況などを話した後に、 「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」だ。 なんとも、ミチロウさんらしい。(笑) 新曲「原発ブルース」。 プロジェクトFUKUSHIMAのHPからダウンロードできる。 そういえば、その日の朝、NHKのラジオを仕事しながら聴いてたら、 プロジェクトFUKUSHIMAをミチロウさんと立ち上げた1人の 詩人の和合亮一さんが出ていた。 もう1人の発起人のギタリスト大友良英さんもこの前出てたので、 次はミチロウか。 そりゃ、ねーか。(笑) そして最後の曲は圧巻の 「天国の扉」。 地上100メートルの「天国の扉」だ。 天国に一番近いところで、遠藤ミチロウは天国の扉をたたき壊した。 アンコールは「カノン」「下水道のペテン師」そしてオーラスは 「仰げば尊し」だった。 ![]() 終焉後、CDを1枚買った。遠藤ミチロウのインディーズアーティストによるトリビュート。 ミチロウさんが「これがかなりいいんだよねー」と勧めてくれたので、 クレジットをみると「三角みず紀」「ふちがみとふなと」「えんけん」「竹原ピストル」 そして御大「友川カズキ」などなど、 いずれも興味深い面々なので、購入した。 これがなかなかにいい。 意外だったのは、若い客もけっこういたことだ。 なによりです。 大満足な、そして、 立ち止まることなどなく怒涛の30年を走ってきた人間の凄みを感じた夜、だった。
by yui-2910
| 2011-11-08 17:41
| 音楽
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