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ここから、始まる。

パンを作るということは、とても楽しいことです。
音楽や芸術といった表現活動も含めた、すべての「もの作り」全般にも
あてはまるかもしれません。
しかし、それら全ては楽しいと同時に、
なにかを生み出すときには必ずついて回る苦悩を伴うのも事実です。
そういった対極にある絶対矛盾がついてまわるから、こそ、
おもしろいのかもしれません。

どうも。
私は小矢部市は石動駅前にあるパン工房「ベッカライ福十」という、
小さなパン屋をやっております。

私は昔、パンが大嫌いでした。
その元凶は学校給食のコッペパンです。
当然、朝はごはんに味噌汁。
当時は給食に米食など月に数回しかなく、
おかげさまで給食は苦痛だったような気がします。

ある日、某店の「パン・ド・カンパーニュ」と「バゲット」を食べた日のことです。
こんなパンもあるのかと、驚きました。

やがて、自分で作ってみたくなり、家庭用のパンの本を買い求め、
見よう見まねで自宅のオーブンで作り始めました。
これが、結構うまくいくのです。
ますます調子にのり、その本の全てのパンを作りました。

しばらくすると、なにやら、確信がもてなくなりました。
どうやったら、あの時の「バゲット」が作れるんだろうと悩みました。
専門書なんかも、わからんなりに読んでは見たものの
基本的な根拠が、全くわからなかったのです。

そうなると
今までの仕事をあっさりと辞めてしまい、
パン屋さんで働くしかありません。
こうやったら、おいしいパンが出来るのだという確信が欲しかったんです。

そして、現在に至ります。

f0161679_1563227.jpg

写真は上が「バタール」下が「バゲット」です。
両方の製法を少し変えています。が、
フランスパンの基本的な材料は
小麦粉、水、塩、酵母、それだけです。
モルトや、ビタミンCも配合する事もありますが
基本はこれだけしかありません。
シンプルだからこそ、作り手に左右されるパンといえます。
その環境も含めて、発酵時間の見極めや丸めの力加減、
成形、焼成時間、温度、などにより、
全く違うものになったりするのです。

だから、楽しく、かつ、悩みます。
すべてはここから、始まったのです。
面白いものですね。

今日は、このへんで。
まずはご挨拶がてら。
by yui-2910 | 2008-04-27 02:01